箱根駅伝優勝は育成力?それとも勧誘力? 過去記事①
入学時の平均タイムから大学の勢力と育成
育成の○○大学!!
育成力じゃなく今の箱根は勧誘力が重要なのだ!!
この大学は育成力が高いなどと聞くが何を持って育成力と言うのかわからない。
普通の食材を使っておいしい料理を作るのには非常に手間がかかると思うが、高級食材を使用しておいしい料理を作るのは簡単である。(持論)
昨今の箱根駅伝でも同じことが言えるのではないだろうか?
現在、高校のトップレベルが集まっている大学がそのまま箱根駅伝でも上位に来ているのをご存じだろうか?下記のタイムを見てもらいたい。
5000m平均タイム
1位 駒澤大学 14:11:88
2位 青山学院大学 14:15:22
3位 明治大学 14:15:47
4位 東洋大学 14:16:08
5位 東海大学 14:20:28
6位 早稲田大学 14:21:72
これは2011年~2014年に入学した各学年の大学入学時の上位5名の平均タイムを算出したものである。(4学年分 合計20名の平均タイム)
どうだろうか?順不同ではあるが今年の箱根駅伝の上位6チームの顔ぶれとまったく同じチームである。確かにこの平均タイム内には含まれることがなく成長した選手もいるだろうが、高校時代の勧誘でトップレベルを獲得したチームが上位に来ることは明白である。つまりは育成力以上に勧誘力が今の箱根駅伝を制するのに最も必要なものなのだ。ちなみにサプライズと呼び声の高かった城西大学も5000m平均で「14:24:06」で8位につけており、入学している選手の能力から考えたら特にサプライズでもなんでもなく普通の結果であったと言えるだろう。
では、4年生が卒業して、新入生を迎えた2015年の平均タイムはどうなったのだろうか?
下記のタイムを見てもらいたい
5000m平均タイム
1位 青山学院大学 14:11:85
2位 駒沢大学 14:13:72
3位 早稲田大学 14:16:58
4位 東洋大学 14:16:71
5位 東海大学 14:16:89
6位 明治大学 14:17:39
結局は順不同なだけで上位6チームの優位は変わらない。何もなく普通に育成することが出来れば優勝を争うのはこの6校になるだろう。
残念ながら今の大学陸上界は「育成」ではなく「勧誘」こそが一番重要であり、たくさんの有力選手を獲得することが箱根駅伝で優勝するためには一番の近道である。
では、育成力のある大学とはどこになるのだろうか?
帝京大学、中央学院大学、拓殖大学は育成力のある大学と言えるのではないだろうか?
まったくの無名選手ばかりというわけではないが確実に選手を強くしている。
ランキング16位の中央学院は箱根駅伝で8位に入る健闘を見せ、帝京大学、拓殖大学は本来であれば箱根駅伝に出場するかしないかの人材しか確保していないことになる。
しかしいずれも箱根駅伝に出場し帝京大学はシード権、獲得にあと一歩というところまで迫っている。
ではこの育成力のある大学に優秀な人材が集まったらどうなるのだろうか?
非常に興味深いところではあるが中々実現は難しいであろう。
※この記事は昨4月に書いたものでした。結果は2016年の優勝は青山学院大学で6位以内に入ることが出来なかったのは明治大学のみでした。