オリンピック 男子マラソンも惨敗。 復活に打つ手はあるのか!?
マラソン男子は残念な結果となってしまいました。せめて入賞だけでもと思っていたのですが、甘くはなかったですね。
マラソン男子結果
エリウド・キプチョゲ
優勝 2時間08分44秒
佐々木悟(旭化成)
16位 2時間13分57秒
石川末広(HONDA)
36位 2時間17分8秒
北島寿典(安川電機)
94位 2時間25分11秒
この結果を見る限り惨敗の一言につきます。
では、これからマラソンを変えていくためには何が必要なのでしょうか?
ということで、誠に勝手ながら私の考え4つをまとめてみました。
【ナショナルチームのあり方を変える】
様々の記事を見ているとナショナルチームを作ったが上手く機能していなかったことが挙げられていました。
・合同合宿が年に1、2度程度しか行えず、一貫した強化を行うことが出来ない。
・実業団連合合宿で毎年2、3回合宿をしているが、参加しないチームがほとんど。
・チームの方針があり、そちらを優先する傾向にある。
以上のことが書かれていましたが、ナショナルチームや実業団連合の合宿に積極的に参加してくれないことを嘆いているような気がします。確かにチーム事情などあるかもしれませんが、ナショナルチームの合宿や連合の合宿にメリットがあれば参加すると思います。おそらく参加した選手や監督、コーチが参加して、大きなメリットを見出すことが出来なかったからこそ参加していないのではないかと思います。
練習がしっかりできる選手もいれば、練習があまりできなくても試合では不思議と結果を残す選手などもいます。それらをすべてまとめて練習させてしまうと、合宿メニューがまったく合わない選手が発生してしまい、合わないと判断した選手は参加しない形になっていくような気がします。
ナショナルチームは知識と情報を与える場に留めて、練習方法の提案や、科学的データに基づき、様々な計測などのバックアップをメインとして、その知識、データを持ち帰ってもらって各チームで活かしてもらうという方法が一番いいような気がします。
【マラソンは30kmからという言葉の撤廃】
個人的な考えですが、これはなぜかというと日本と海外の30㎞の意味合いが違うからです。日本ではマラソンが本当にきつくなるのは30㎞からと言われています。さらに30㎞以降、我慢できるような練習をする。というのが日本のマラソン練習のような気がします。一方、海外では同じ30㎞からでも30㎞からペースを上げるのがマラソンだというとらえ方で、同じ30㎞を通過でも精神的な余裕度の差が違うと思います。「マラソンは30㎞から」という言葉が日本国内で蔓延することで、マラソンに初めて挑戦する選手たちの頭の壁になっているような気がします。まずは同じ「マラソンは30㎞から」でもペースを上げていくという発想転換が必要だと思います。ちなみにマラソンを走っていない私でもマラソンと聞かれると「30㎞からがきつい」と考えてしまいます。これは、メディアでの言葉が頭に刷り込まれているからだと思います。
【ペースメーカーの排除】
やはり選考レースの中にペースメーカーがいるのはおかしいですよね。これから戦いに行く選手を決めるのに、一定のペースで走ってくれる選手がいる。実際にオリンピックもペースメーカーがペースを作ってくれるのであればいいですが、そんなことはありません。記録を狙うレースであれば構いませんが、レースでの駆け引きや強さを見るのであれば、不要だと思います。実際に石川選手が「ペースメーカーがいない試合は始めて」と語るぐらいですからね。駆け引きを知らいない選手が、ぶっつけ本番でレースでの駆け引きが出来るとは思えません。
【指導者の自己研鑽】
長距離選手は本当に不思議で、練習=結果に結びつく選手もいれば、練習=結果にまったく繁栄されない選手がいるのも事実です。おそらく各選手に適量な練習量があり、それを模索しながら各指導スタッフが研鑽を重ねていくことが今一番必要とされているような気がします。極端な話をすれば毎日50㎞走ることによってマラソンが速くなる選手がいれば、距離は30㎞までしか走らなくてもマラソンを走れてしまう選手もいると思います。
とにかく固定観念を無くしていくことが必要です。「この練習をしなければマラソンは走れない」「マラソンとはこういう練習が必要だ」この発想をまず変えて行くことだと思います。大変でしょうけど、全員を一緒と考えず、個々の練習スタイルと最も必要な練習は何なのか?そしてどれくらいの練習量が適量なのか?をしっかりと模索し、10人選手がいれば、10通りの練習を考えるぐらいの指導が必要になってくるのではないでしょうか?
今こそ各チームの指導スタッフが意識を変えて自己研鑽していくときだと思います。
といつも通り勝手なことを書き綴らせていただきました。しかし、男女ともマラソンは視聴率20パーセント超えです。たとえ、メダルが取れなくてもそれだけ国民の関心を集める競技だということです。
それだけに日本のお家芸復活に期待したいです!