箱根駅伝予選会を突破する為に必要な5つのこと
10月はいよいよ予選会が待ち構えています。こんなに時期に予選会の突破についてなんて早いのでは?とお考えの方もいらっしゃると思いますが、各大学はもう予選会突破へ向けて準備しています!
というわけで、箱根駅伝予選会突破に必要なことをまとめてみました。
1.稼げるエースの有無
まず、予選会になってくると順位ではなく、タイムが重要になってきます。となると、いかにタイムを稼ぐことが出来るのかが大切になってきます。留学生を有している大学はまず、この条件はクリアしていると言えると思います。
また、日本人選手の稼げる一つの目安は20kmを60分切れるかどうかだと思うので、これが確実にクリアできる選手がいるのといないのとでは戦術が変わってきます。確実に走れるエースと呼ばれる選手がいるチームは計算が立てやすく、その他の選手の走りにもゆとりが生まれ、本来の力を発揮しやすい状況になります。逆にエース不在で稼げる選手がいないチームは1つの失敗が命取りになりかねないので、1人1人のプレッシャーは大きくなり、本来の力を発揮しづらい状況になります。(プレッシャーに強ければ関係ないですけどね。)
2.予選会用の戦術
箱根駅伝の予選会は、12名の出走で10名の合計タイムで争われます。全日本の予選と違い、2名ほど失敗が可能となります。
集団走で行かせるのか?それとも個人の能力を重視して個人の判断にすべてを任せるのか?このあたりの戦術は非常に重要になってきます。特にペース配分は重要です。このあたりの判断を誤ると後半失速してしまったり、前半遅すぎて後半流れに乗れなかったりと様々な要素を加味しながらペースを決めなくてはなりません。各大学の監督の手腕が問われることとなりそうです。
また、2名の失敗が許されるというところも大きなポイントで、その2名を使いペースメーカーとして起用する。当たり外れの大きい選手を思い切って使ってみるなど。1人の失敗も許されない「全日本大学駅伝予選会」に比べると戦術の幅が増えそうです。
3.気象条件
ここはかなり重要です。当日の気候がどうなるかは天気予報である程度の予測がつくとはいえ、ここばかりは神のみぞ知るところとなります。季節外れの暑さになることもあれば、雨が降ることもあり得るわけです。基本的に涼しいコンディションの時は、大きな波乱は起きないのですが、暑くなったら話は別です。判断を誤れば後半の失速に繋がり15kmまでは通過圏内にいてもゴールしてみたら圏外。なんてこともありえます。
ここは各大学の方針になってきますがしっかりと「暑さ対策」を考えることはもちろんですが、当日の気象状況を見て、ペース配分を考えるなど指導者の柔軟な対応が大きく影響しそうです。
4.夏の疲労はどうか
上級生になると身体もしっかりしてきて経験もある為、ある程度の予測がつき、戦力として計算が出来ます。しかし、下級生の場合(特に1年生)は身体がまだしっかりしていなかったり、夏の疲労が思うように取れなかったりと夏合宿の成果が発揮できなことがあります。(8月、9月にいい練習をした選手ほど10月に疲れが出やすい)ここを上手く判断できないと練習が良かったからと言って、設定タイムをあげてみたら走れなかったり、後半失速したりとなかなか計算通りに事が進まない場合が出てきます。ここは指導者の見極めが重要になってくると言えるでしょう。(1年生の大半は初めての20kmレースになるはずです)
5.故障、体調不良者の有無
これも当然、重要な要素になります。毎年、エースが故障して出られない大学があったりしますので、主力選手をいかに故障させずにギリギリのラインで練習を積ませて予選会に合わせることができるのかは重要です。全員が故障しない身体だったら良いのですが、人間ですからね。練習がしっかりと出来るとつい欲を出してさらに練習をさせてしまいがちですから、故障しないように選手のコンディションをしっかりと見極めていく必要があるでしょう。
以上の5つの要素を考えてみました。おそらく全体的に戦力がずば抜けて入れば戦術など不要で、個々の選手に任せればいいと思います。
しかし、予選会に関して言えば、戦術が占める割合が大きいと思います。
夏合宿で走力だけを磨いてくるチームと、予選会を想定して戦術まで磨いてくるチームとでは大きな差が生まれると思います。
今年の予選会は出場枠が9校に増えて以降(現在は10校)もっとも大激戦になることは間違いありません!
監督、コーチの手腕が大きく問われる予選会になると思います。