輝く伝統の復活へ! 今年こそ総合力でシード権を! 日本大学
昨年度はシード圏内にいながらも復路で各大学に逆転を許してしまい、シード獲得とはならなかった日本大学。今年も予選会からのスタートとなりますが、昨年度同様トップ通過できるでしょうか。
まずチームとしては全日本大学駅伝予選会を2位で通過するなど外から見るとチームは順調そうに見えます。しかし、各組ごとの順位の推移を見てみると余裕で通過したわけではないということが見えてきます。以下、全日本予選会の流れです。
1組目終了 14位
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2組目終了 10位
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3組目終了 10位
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最終結果 2位
2組目の川口選手、3組目の加藤選手の頑張りもありましたが、結局は3組目終了時点で10位と通過圏外。最終組のパトリック選手の快走と石川選手の頑張りによって、2位で通過を決めています。今年の全日本予選時は、例年よりも暑くスローペースで3組目まで進んだため、最終組までにあまり大差がつかなかったことが幸いしました。
ここのところの日本大学はエースで逆転のパターンが多く、なかなか総合力で戦えていないのが現状です。
では予選会はどうでしょうか
【予選会のポイント】
【好調の2人が貯金を作れるか】
先日行われた日本インカレ5000mで、パトリック選手と石川選手がワンツーフィニッシュし、エース2人が非常に好調であることが伺えました。まずはこのチームの柱である2名がどれほどの貯金を作れるかがポイントとなってきます。パトリック選手は昨年度の予選会を経験こそしてはいませんが、全体のトップを狙えるだけの力はあると思うので、キトニー選手のタイムを参考に58分30秒を目安に貯金を作りたいところ。石川選手も日本人トップ争いをしながら59分台では最低走りたいところです。
【次期エース加藤の調子】
2年生の加藤選手は高校時代から実績があり、非常に力のある選手です。昨年度も1年目から予選会などを走り、チームに貢献こそしていたものの、肝心の箱根駅伝本戦を前に故障してしまい、出場することはできませんでした。
故障が長引き、前期は思うような結果が出ませんでしたが、全日本予選会でようやく復調の兆しを見せてきました。この加藤選手がしっかりと走れるのか走れないのかは日大にとって、大きな問題です。
昨年度の日本人エースであった、荻野選手(現JR東日本)が卒業したことからも加藤選手が成長して、3本目の柱になれるかどうかが、日大躍進のカギを握っていると言えます。
【経験者の仕上がりは】
昨年度トップ通過時の経験者が多く残る日本大学。前期の試合を見る限りは、予選会経験者で元気のない選手も何人か見受けられました。
夏を超えて経験者が復調してくれば、非常に心強いです。予選会は非常に独特の雰囲気を持っていますから、経験がある選手がいるのといないのでは大きく変わってきます。
最低でも昨年度と同じ役割を果たすことが出来れば、チームにとっては大きなプラスです。
【新戦力はどうか】
昨年の加藤選手のように1年目からしっかりと戦力として数えられそうな選手は今のところは見当たりませんが、高校時代の実績から考えて、上手く夏を乗り越えたら面白いかな
という選手は何人かいます。夏を乗り越えて何人の1年生が戦力として何人出てくるかも日大浮上の鍵を握っているかもしれません。
昨年度の予選会のタイム
(左から順位、タイム、名前、学年)
1位 10:06:00 日本大学
1位 58:20 32 ダニエル・ムイバ・キトニー(4)
11位 59:51 29 荻野眞乃介 (4)
19位1:00:13 33 石川颯真 (3)
39位1:00:35 30 木津晶夫 (4)
46位1:00:39 37 山﨑一輝 (2)
53位1:00:41 42 加藤拓海 (1)
74位1:01:02 40 岡野佑輝 (2)
106位1:01:22 34 高野尋 (2)
125位1:01:35 36 新関介 (2)
132位1:01:42 38 石井健登 (2)
日本大学は駅伝などで見せ場を十分に作れるチームですが、最後まで続かないことが多くなっているので、総合力でカバーしたいところです。
武者監督が現役時代の時のような、個性があって、強いチームになることを期待したいです。