紫紺の襷を箱根路へ! 予選会からの逆襲! 明治大学
昨年度はまさかのシードを逃した明治大学。戦力的に考えても、普通に走っていれば予選会にまわることはないチームなのですが、何が起こるかわからないのが1区間20kmを超える箱根駅伝の面白さであり怖さでしょう
まずチームとしては、前期はあまり目立たなかったというのが正直なところですが、チームを鼓舞するべく、気を吐いていたのは藪下響大選手。3月の日本学生ハーフを皮切りに、出場したレースでは外すことなく結果を残し、インカレでもハーフマラソンで3位入賞するなど4年目にして一番充実したシーズンを送っています。
また、故障を抱えながら箱根駅伝に出走し長期離脱していた坂口裕之選手がようやく戦列に復帰し、ホクレンの5000mで13分47秒の自己ベストを出すなど、完全復活を遂げています。
箱根駅伝で足を引っ張ってしまった2名に関しては存在感を示せた前期だったかもしれません。
その他、嬉しいニュースと言えば、1年生の阿部選手が世界ユースの代表に選ばれたことぐらいでしょうか。
では予選会はどうでしょうか
【予選会のポイント】
【藪下、坂口コンビの奮起】
藪下選手と坂口選手は箱根駅伝で苦い経験をしています。坂口選手は3区で藪下選手は5区でそれぞれ区間最下位となってしまい、往路終了時点でシード権獲得を絶望的な状況にしてしまいした。
その苦い経験を糧に藪下選手は今季、抜群の安定感を誇り、坂口選手も故障からの復帰後は、ホクレンなどで自己記録を出すなどチームを引っ張っています。
この2人にとって今年の予選会に関しては並々ならぬ想いがあると思います。2人とも実力者ですので、箱根駅伝の悔しさを予選会にぶつけて、日本人トップ集団でレースを進め、チームに貯金を作ることが出来るのかが重要なポイントになってきます。
【主力選手の活躍は】
前期はあまり目立ちませんでしたが、末次慶太選手、江頭賢太郎選手、皆浦巧選手、吉田楓選手ら上級生はハーフマラソン1時間3分台のベスト記録や、箱根駅伝を経験している選手です。(皆浦選手のみ未経験)この4選手が万全な状況で予選会のスタートラインに立つことが予選会通過には重要になってきます。
上級生で走力もあり、大舞台も経験している選手たちですから、いるといないでは大違いです。この4選手で60分~60分30秒ぐらいで20kmをカバーしたいところです。
【新戦力はどうか】
毎年、新入部員はレベルの高い選手が入学して来る明治大学ですが、今年は阿部弘輝選手(学法石川出身)が前期から元気が良く、世界ユース選手権5000mの日本代表にも選ばれています。長い距離はどうなのかわかりませんが、10000mも29分23秒で走っていることからも距離適性はありそうです。順調に練習を積むことが出来ていれば、確実に予選会メンバーに名前が入ってくるでしょう。
その他にも三輪軌道(愛知高出身)中島大就(世羅高出身)など高校トップレベルの選手が入学していますから、夏を乗り越えて20kmを走れるようになれば、メンバーに選ばれる可能性もあります。
【久々の予選会で経験不足】
ここは一番重要かもしれません。明治大学はシード権の常連であり、近年は予選会を経験していません。今までの流れで行けば
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と徐々に距離を走れるように仕上げていけば良かったのですが、予選会では10月の時点で、20kmを走れる状況に仕上げて行かなければなりません。
西監督は予選会を経験しているかもしれませんが、肝心の選手たちは経験した者がおらず、予選会の怖さを知りません。また10月に20km走れる状況に仕上げようとすると、今までと全く違うパターンで練習を組み、調整をしていかなければならないので、選手たちが上手く合わせることが出来るのかが大きな課題となりそうです。
以上を予選会のポイントとして挙げさせていただきました。戦力的には通過はして来るだろうと思われますが、何が起こるかわからないのが箱根駅伝予選会です。
予選会での経験値が少ない分、油断なく予選会に臨んで欲しいですね。
そして、藪下選手と坂口選手の箱根駅伝でのリベンジに期待したいです!