総合力でライトグリーンの襷を箱根路へ!! 大東文化大学
市田兄弟(現旭化成)の卒業が響いたのか、18位という惨敗に終わってしまった大東文化大学。今年も際立ったエースはいませんが、総合力で出場権を獲得し、本戦ではシードを獲得したいところです。
まず、チームとしては関東インカレでは、エース候補の原選手が悪条件の中、ハーフマラソンで入賞。4年生の中野選手も3000mSCで3位になるなど、最低限の結果は残せたと思います。ただ、トラック種目では活躍する選手がいなかったことが残念でした。
また、前期最大のチーム戦である。全日本大学駅伝予選では棄権校が2チーム出たこともあり、何とか8位で通過を決めました。
しかし、最終組までのレースの進めかたは素晴らしかったと思います。
1組目終了時 3位
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2組目終了時 2位
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3組目終了時 4位
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4組目終了時 8位
前半からずっと上位につける走りを見せていました。全日本予選前の大東文化大学の評価はあまり高いものではありませんでしたが、昨年と同様に、しっかりと力を発揮しており、調整力が高い印象です。
最終組こそ期待のルーキー奈良選手が序盤で転倒してしまうなど(昨年も最終組で原選手が転倒….なにかあるのかな)アクシデントもありましたが、何とか踏ん張りました。
では予選会はどうでしょうか?
【予選会のポイント】
【エースは現れるか】
今年の箱根駅伝を見て感じたことは、レースの流れを変えるエースがいなかったことが、大きく影響していたように感じました。特に今年の箱根駅伝は昨年度まで大東文化を支えていた市田孝選手、市田宏選手(現旭化成)の卒業は大きかったと思います。
では、今年はチームを支えることのできるエースは現れるでしょうか。
今、現在で考えられるエース候補は2人です。1人は3年生の原法利選手です。1年目から期待されており、ある程度、結果も残すようになってきました。今年の関東インカレでもハーフマラソンで入賞するなど力のあるところを見せています。長い距離が得意そうなので、夏を超えて、チームを救うエースに成長していることを期待したいです。
もう一人は2年生の新井康平選手です。安定感に欠け、長い距離も不安が残りますが、潜在能力だけは大学陸上界でもトップクラスだと思います。この新井選手が長い距離に対応出来るようになっているのであれば非常に面白いと思います。
いずれにせよ、この2名(ともに浦和実業高出身)が大東文化の大きなキーポイントになると思います。
【中堅クラスの安定感】
大エースと呼ばれる選手はいませんが、全日本予選を見ていても、2年生~4年生まである程度安定して走れる選手がおり、バランスが取れています。
この2年生~4年生の中堅クラスの選手たちが夏を超えてどれだけ伸びてくるのか。また、箱根駅伝予選会で持っている力をしっかりと発揮することが出来るのかが大きなポイントとなります。全体として60分30秒~61分30秒以内ではしっかりとまとめてきたいところです。
【久々の予選会】
久々の予選会となる大東文化大学ですが、予選会の経験者があまりいません(北村選手くらいかな)唯一、気になる点は経験不足だと思います。
しかし、今年の箱根駅伝こそ振るいませんでしたが、全日本予選などを見ていても、調整力はあると思います。
久しぶりの予選会で、例年のパターンと変わる状況で、しっかりと調整して、万全の状況で臨めるかも大きなポイントとなります。
【新戦力はどうか】
今年は、奈良凌介選手(仙台育英高出身)、川澄克弥選手(水城高出身)と全国でも活躍している有力選手が入学しました。特に奈良選手は全日本予選でも最終組を任されるなど大きな期待を背負っているのを感じます。川澄選手は前期こそ故障などが重なり出遅れましたが、ロードに強い選手です。
2人とも高校時代は10㎞までしっかりと走ることが出来ているので、夏しっかりと走り込んでいれば20kmへの対応は十分だと思います。この2人が戦力として数えられるようになれば非常に大きいです。
以上が私の考える予選会のポイントです。
久しぶりの予選会となりますが、油断せずに万全な調整をすれば通過は出来るはず!
監督が板についてきた奈良監督の手腕に期待したいです。