初めての箱根駅伝!! ルーキーたちの結果はいかに!
第93回箱根駅伝が始まる前は、各メディア関係でたくさんのルーキーたちが特集されていました。今年のルーキーたちは強い!ということで注目を集めていましたが、箱根駅伝ではその実力は十分に発揮されたのでしょうか?
区間ごとに考えてみたいと思います。
1区
区間2位 1時間03分57秒
鬼塚翔太(東海大学)
スローペースから始まり、ペースの上げ下げの激しい1区でしたが、鬼塚選手があわよくば区間賞の快走を見せてくれました。高校時代から1区での適正は高かったですが、1年目から20kmという距離で各大学のエース級の選手と戦えるとは将来が楽しみです。全区間を見渡しても鬼塚選手がもっとも良い区間順位でした。
2区
区間13位 1時間09分33秒
關 颯人(東海大学)
区間15位 1時間09分50秒
高砂大地(中央学院大学)
2区には關選手と高砂選手の2名が各大学のエースたちに戦いを挑みましたが、箱根の洗礼を受ける形となりました。しかし、關選手は先頭争いを経験することが出来、高砂選手はオリンピアンの順大、塩尻選手に積極的についていくなど見せ場は作っていたと思います。結果が悪いと言っても1時間09分台ではまとめていますので、来季、大きな飛躍に期待できそうです。
3区
区間12位 1時間04分57秒
横川 巧(中央学院大学)
区間13位 1時間04分59秒
三輪軌道(明治大学)
区間15位 1時間05分11秒
越川堅太(神奈川大学)
区間16位 1時間05分31秒
野田一輝(順天堂大学)
区間18位 1時間06分24秒
土方英和(國學院大學)
各大学で期待されている1年生が多く走った印象です。全員、箱根の洗礼を受けた形となりましたが、もっとも爪痕を残したのは横川選手でしょう。後半4kmくらいで大失速して、区間12位にとどまりましたが、スタートからかっ飛ばし、10kmを28分40秒台で通過、さらには途中まで区間賞争いを演じるなど非常に将来性を感じる走りを見せていました。越川選手も先頭を走る経験を積むなど収穫があったと思います。この区間で走った1年生は将来、1区や2区を担う選手に成長していくような気がします。
4区
区間11位 1時間06分47秒
松尾淳之介(東海大学)
区間17位 1時間08分02秒
川澄克弥(大東文化大学)
準エース区間にもルーキーが2名出場。松尾選手は山候補であったということから登り主体の4区に適正ありかと思いましたが、少し煮え切らない結果でした。もしかしたら平地よりも山優先の練習をしていたのかなと思いました。川澄選手はまさかのブレーキ。高校時代からロードは外さないイメージでしたが、やはり箱根駅伝という舞台は別次元だったようです。しかし、2人と期待されての起用ですので、将来は各大学を背負って立つような選手に成長して欲しいです。
5区
区間13位 1時間15分54秒
舘沢亨次(東海大学)
区間19位 1時間19分12秒
奈良凌介(大東文化大学)
距離が短くなった5区には2名の選手が出場。2人ともレース前からメディアに取り上げられており、注目されていましたが、山の洗礼を受けてしまいました。舘沢選手は完全なオーバーペースで前半突っ込んだ分、後半、伸びなかった感じでした。奈良選手は奈良監督のご子息ということで、「親子鷹で5区」とレース前から注目を集めていましたが、所詮は1年生です。他のルーキーたちよりもかなり大きなプレッシャーを背負っての初箱根だったと思うので精神的にきつかったと思います。2人とも結果は振るいませんでしたが、1年目から特殊区間を任されるということは適正があるということだと思うので、来季のリベンジに期待したいです。
6区
区間3位 58分52秒
佐藤 敏也(法政大学)
区間8位 59分56秒
中島怜利(東海大学)
区間10位 1時間00分13秒
橋本龍一(順天堂大学)
区間17位 1時間01分46秒
浦野 雄平(國學院大學)
区間20位 1時間06分26秒
福田 有馬(国士舘大学)
6区は5名と多くの1年生が出走。その中で最も驚かされたのは佐藤選手。58分台で下ってくるとは思いもしませんでした。あと3年間、法政大学は復路に切り札を置けることになり、佐藤選手の存在は大きくなっていきそうです。中島選手、橋本選手もルーキーとしては、しっかりと走れており、スペシャリストへの道を辿って行きそうです。
逆に浦野選手と福田選手は箱根の洗礼を受ける形となりました。特に福田選手は何かアクシデントがあったかもしれません。
7区
区間8位 1時間05分22秒
岩佐壱誠(帝京大学)
区間16位 1時間06分55秒
難波皓平(順天堂大学)
区間17位 1時間07分20秒
橋立旋(上武大学)
区間20位 1時間08分55秒
石垣陽介(日本大学)
区間17位相当 1時間07分16秒
藤井亮矢(武蔵野学院大学)
5名と多くの1年生が走った7区ですが、岩佐選手以外は箱根の洗礼を受ける形となりました。上級生になるほど力を付けてくる帝京大の中で、岩佐選手は1年目から区間8位と健闘していますので、将来が期待できそうです。7区はアップダウンが多いですが、下り主体で、気温も上がる前なので、走りやすいと思って、ルーキーを起用した大学が多いと思いますが、1年目から箱根で結果を出すことがいかに難しいかが良くわかります。
8区
区間3位 1時間06分33秒
米満 怜(創価大学)
区間9位 1時間07分20秒
青木涼真(法政大学)
区間12位 1時間07分57秒
中川翔太(日本体育大学)
区間14位 1時間08分32秒
太田智樹(早稲田大学)
区間20位 1時間10分47秒
小坂太我(日本大学)
後半に遊行寺の上り坂が控えるタフなコースですが、5名の選手が出走しました。一番のサプライズは1年目からこのタフなコースを区間3位で走った米満選手。2017年ブレイクの予感です。青木選手も9位と粘り、法政大学は6区に続いて1年生の好走が光ります。逆に中川選手や太田選手は、力はあったはずなのですが、箱根の洗礼を受ける形に。小坂選手もかなり苦しい走りとなりました。力がいくらあってもコースの適性、そして何より20kmをしっかり走れるように1年目からコンディション(体調不良など含む)を整えるのは難しそうです。
9区
区間8位 1時間12分04秒
平田幸四郎(帝京大学)
区間12位 1時間12分40秒
藤田大智(中央学院大学)
復路で最長区間となる9区にルーキーを配置してきたのは、育成に定評のある中央学大と帝京大でした。平田選手は区間8位と好走。藤田選手も区間12位と粘りの走りを見せていたと思います。育成力のある2校ですから、9区にルーキーを配置してきたということはこの2人は両指揮官が、将来期待している選手ということだと思います。
10区
区間12位 1時間13分05秒
赤崎暁(拓殖大学)
上級生が多かった10区ですが、赤崎選手が唯一1名走りました。区間12位は粘ったと言える結果だと思います。1年目から23kmを任されていますので、先輩の宇田選手のように成長してもらいたいです。
以上が、今年、箱根駅伝を走ったルーキーたちでした。(抜けがあるかもしれません)
往路は各大学のエース級が集まってくる事や、前半から遅れるわけには行かないというプレッシャーとの戦いもあり、各大学のルーキーたちは力を発揮する事が出来なかったのかもしれません。東海大学の鬼塚選手が区間2位で走った以外は全員、区間二桁です。逆に復路の選手は自分の力を発揮できた選手が多かったように思います。往路にエース級の選手が集まり、復路が手薄だったということも考えられますが…
今年のルーキーは強い!と各メディアで言われていましたが、蓋を開けてみれば、箱根駅伝という大舞台に呑まれてしまった選手がほとんどだったと思います。
しかし、将来有望で能力が高い1年生が多いことは確かで、1年目から大活躍するよりは、1年目で箱根の洗礼を受けて、それを糧に段階的に強くなっていくほうが、将来の陸上人生にはいいのかもしれません。
また、今回、走ることが出来なかった選手でも面白い選手はまだまだいますので、今後に期待していきたいです。
最後にルーキー全体を総評すると…
やはり箱根駅伝は別物だった!!
ということが言えると思います。
それだけ箱根駅伝ってすごいんだよな…..
絶賛発売中↧↧↧