オリンピック メダルの秘密はバトンパス!日本リレーチーム快挙!!
日本の陸上競技の歴史に新たな1ページが加わりました!!
4×100mリレー銀メダル獲得!!
予選でアジア新記録を打ち立てたときは、もしかして決勝でも行けるのではないか?と期待抱かせてくれましたが、決勝で期待を超える走りを披露してくれました!
結果3位まで
1位 ジャマイカ 37秒27
2位 日本 37秒60 アジア新、日本新
(山縣、飯塚、桐生、ケンブリッジ)
3位 カナダ 37秒64
ウサイン・ボルト率いるジャマイカには及ばなかったものの、全員が素晴らしい走りを披露してくれました。
流れるようなバトンパスの技術は間違いなく世界一でした!
アメリカはゴール後に失格となりましたが、タイムは日本の方が上です。たとえアメリカが失格になっていなくても正真正銘、実力での銀メダル獲得となりました。
日本リレーの飛躍は、個々の能力向上も当然あると思いますが、それ以上に緻密なバトンパス技術がもたらせたものかもしれません。
では、どのように凄いか考えてみたいと思います。
バトンパスとは大きく分けて2つあります。
【オーバーハンドパス】
受け手が手を伸ばして受け取る形のバトンパス。
メリット
・距離が稼げるため、渡して手の減速が少なくなる。
・バトンパスのタイミングが取りやすい。
デメリット
・受け手が手を伸ばすため、腕振りが制限される
・姿勢も崩れやすくなる。
・バトンを貰ってから加速しづらい。
【アンダーハンドパス】
受け手が手を下に下げ、受け取る形のバトンパス
メリット
受け手が手を伸ばさないため、疾走フォームを崩すことなくパス出来るため、スムー ズな加速が可能。
デメリット
受け手と受け手との渡し手がかなり近づくので、距離を稼げず、受け手が減速してしまう可能性がある。
日本が採用しているのはアンダーハンドパスで、アンダーハンドパスを開発した元祖です。しかし、仁川アジア大会で中国にアジア新記録を出されて敗れたことにより、今のままのアンダーハンドパスではなく、独自のアンダーハンドパスを生み出そうということで、日本チームが団結して選手、コーチの垣根を超えて、様々な意見を飛び交わせながら今のアンダーハンドパスに改良されたといいます。上記でバトンパスのメリット、デメリットを記載していますが、アンダーハンドパスのデメリットとしては受け手と受け手の距離が近くオーバーハンドに比べて距離が稼げないことです。(渡し手が減速してしまう)それを、バトンを渡す腕の距離を長くすることにより、以前よりも距離が稼げるようになりました。こういった改善により、渡し手の減速が少なくなり、受け手がバトンを受け取ってからスムーズな加速が可能という従来のアンダーハンドとは違う、限りなくデメリットが少ないバトンパスが完成したのです。
少し難しい説明になりましたが、簡単に説明すると、オーバーハンドは渡し手のスピードは減速しづらいが、受け手の加速が遅くなる。アンダーハンドは渡し手のスピードが減速しやすいが、受け手の加速がスムーズであるということになると思います。
アンダーハンドの渡し手の減速を抑えながら、バトンを渡すことが出来るようになったのが日本独自のアンダーハンドパスということでまとめられると思います。(本当に簡単に簡単な部分のみ説明)
いずれにせよ、試行錯誤と努力の成果によって世界一のバトンパスを完成させた日本!
そしてそれをオリンピックという大舞台で見事にやってのけた「侍JAPAN」のメンバーの精神力は、「素晴らしい」の一言です!
今回の結果で日本の短距離界は一気に盛り上がりを見せると思います。その盛り上がりの中で100mを9秒台で走る選手が現れれば、日本短距離界の勢いは一気に加速を見せるでしょう。
そして、今回の結果を見て「夢」を抱いた若者たちが日本の短距離界を支えるように成長してくれることを期待しています!