住友電工に入社!遠藤日向選手は実業団に行ってから通用するのか?
遠藤日向選手が住友電工に入社して、晴れて社会人となりました。箱根駅伝を目指す選手が増える中、大学を経由せずに実業団の門を叩き、世界を目指すとのことですが、果たして遠藤選手は実業団に行ってから通用するのでしょうか?
スピード面
スピードに関しては、昨年度1500mで日本選手権において入賞していることからも、高校生ながら実業団選手と遜色ないスピードがあることが伺えます。また、ラストスパートは強烈で、インターハイや国体でも最後まで競り合えば敵なしでした。これからは日本ではなく、世界を目指してのスピード強化になると思いますが、十分に戦える可能性を秘めていると思います。
スタミナ面
都道府県駅伝などを見ていても8kmまでは難なくこなしており、本格的に走りこめば20kmまではすぐに走れるようになると思います。しかし、本人も20kmという距離は求めていなくて、スタミナ面に関して言えば、年を重ねるごとに少しずつ、ついていけば良いのかなと思います。
育成方針
住友電工の渡辺康幸監督は、2年間は基礎作りをしっかりと行い、東京オリンピックだけではなく、2028年のオリンピックではマラソンを走れるような長期的なプランで育成を考えているようです。ぜひ、欲を出し過ぎずにじっくりとした育成を期待したいです。
高卒⇒実業団の傾向
一つ心配なのが、トップレベルの高卒ルーキーが直接実業団に行った場合の傾向です。高校から実業団に入社して、レベルの高い練習をすることにより、故障さえしなければ一気に記録を伸ばす選手が出てきます。しかし、ピークが2年~3年目に来てしまい、その後、伸び悩む傾向にあります。基礎体力が付く前から質の高い練習をやりすぎてしまい、身体がついていかなくなってしまうのが原因の一つではないかなと個人的に考えています。逆に高校時代に大きな結果を残していない選手は、じっくりと育成されて30歳を過ぎても第一線で活躍している選手が多いイメージです。
遠藤選手が活躍するには?
やはり、遠藤日向選手ほどの素材を生かすには、どのように育てていくかという育成方針が一番大切になってくると思います。
以下、今年現役を引退した竹澤選手のコメント
「学生時代は、若さと勢いで走ることができたと思うんです。でも、土台が固まっていない状態で積み上げていこうとしても、絶対に崩れます。いま振り返ると、理想的な走りができていたのは大学3年生の前半でした。そこから左アキレス腱を痛めて、4年生ぐらいからバランスが崩れ始めていたんだと思います。その後も、足底を痛めるなど、いろんな部位を故障しました。少しずつ、少しずつ、いろんなところが狂っていき、最後に大きなズレになってしまったのかなと感じています」
やはり、選手と監督がしっかりと対話して、勢いや若さに任せずに長期的なプランを立てて、まずは土台をしっかりと作ること。これが、遠藤選手が長期的に活躍していくには一番必要となってくるのではないでしょうか。
とにかく、長距離界の逸材が実業団に行くわけですから、世界と戦える選手へと成長していくことを期待したいです。
続 柏原竜二選手の引退について様々なネットニュースなどを見ての私の感想
柏原選手が引退を表明してから、様々なメディアに取り上げられていました。特に「箱根駅伝による燃え尽き症候群」という話は多かったように思います。私が読んで気になったコメントに関して少し考察してみました。
スポーツライター武田薫氏の場合
「柏原はもともと平地のスピードを疑問視されていた。マラソンや持久走に活路を見いだせればよかったのですが、実業団はマラソンに慎重というか、練習をあえて避ける傾向がある。それでも自力でハードな練習を続けるだけの気持ちの強さや持久力がなかったということでしょう」
このコメントに関して言えば、平地のスピードが疑問視されていたとありますが、世界と比べると確かに平地のスピードはなかったように思います。しかし、全日本大学駅伝などを見ていても、2区(13.2km)で走った記録は37分44秒と歴代8位の記録で走っており、5000mの日本記録保持者の大迫選手が大学3年生のときに打ち立てた日本人最高記録である37分25秒という記録と19秒しかかわりません。しかもこの記録を打ち立てたのは1年生の時でした。
※以下全日本大学駅伝2区の区間記録
2区(13.2km)
オムワンバ(山梨学大①)37.16
大迫傑(早大③)37.25
服部弾馬(東洋大③)37.34
鎧坂哲哉(明大③)37.38
設楽啓太(東洋大③)37.40
竹澤健介(早大③)37.42
出岐雄大(青学大③)37.43
柏原竜二(東洋大①)37.44
木原真佐人(中央学大④)37.44
コスマス(山梨学大③)37.45
こうやって見てもそうそうたるメンバーの中に名前が残っています。確かにトラック種目に関しては、大きな記録はなかったかもしれませんが、ロードでのスピード能力に関しては長けていたのではないでしょうか?ということで、スピードを疑問視というコメント事態を疑問視したくなる気持ちがあります。また、ハードな練習を続けるだけの気持ちの強さや持久力がなかったと言っていますが、その辺は本人にしかわからないことだと思うので、簡単に語れるところではないかなと思います。
ニッポンランナーズ理事長 金哲彦氏の場合
「アキレスはみんな痛めるところで致命傷になりにくい」としたうえで、「『山の神』の肩書が独り歩きして、身の丈に合っていなかった。かわいそうだった」
これに関しては『山の神』の肩書が、大きなプレッシャーになったことは間違いないと思います。もう少し目立たなければ、今も競技を続けていた可能性もあります。メディアに祭り上げられ、メディアによってプレッシャーを与え続けられていたことは、非常にかわいそうだったかもしれません。周りの期待に応えなければという気持ちが心も身体も空回りさせてしまったのかもしれません。
また、アキレス腱はみんな痛めるところで致命傷にはなりにくいとありますが、現在、住友電工で監督を務めている渡辺康幸監督も現役を退いた理由はアキレス腱痛でした。また逸材と呼び声が高かった。1500m高校記録保持者の佐藤清治選手(佐久長聖⇒順天堂)もアキレス腱痛が最終的な引退理由だったと思います。致命傷にはなりにくいとのことですが、キックが強い選手であれば、アキレス腱の痛みが引かないのは致命傷だと私は考えます。
私なりの意見を書かせてもらいました。様々な意見があって当然なのですが、やっぱり私は柏原選手に言いたいことは…
今までお疲れ様でした!
第二の人生、頑張って下さい!
ということだけです!
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箱根駅伝で活躍したベンジャミンが日本国籍を取得!?取得したらどうなるの?
日本国籍を取ることはなかなか難しいと思いますが、高校から留学生を受け入れ、全国高校駅伝やインターハイなどで活躍している留学生も増えているので、現役で走っているベンジャミン選手が日本国籍取得出来るかどうかは、今後の日本陸上界に大きな影響を与えるかもしれません。
富士通の柏原竜二選手が現役を引退!! 27歳早すぎる決断!
柏原選手が引退を表明しました。27歳ということで、まだまだやれるとは思うのですが、残念です。しかし、今の東洋大学の一時代を築きあげたのは間違いなく、柏原選手だったでしょう。
箱根駅伝に42.195km!瀬古利彦さんの発言はいつも衝撃的!現実的に可能なのか?
さて今回はこの記事に関して少しだけ記述をしたいと思います。↓↓↓
現実的に考えて無理だということはわかっているのですが、少しだけ真剣に問題点などを挙げてみました。
①8区までの意味がなくなりかねない
瀬古さんの案であれば、9区と10区を一つの区間として、42.195kmの区間を作るようですが、フルマラソンを単独走となるとどんなアクシデントが待ち受けているかわかりません。1位で走っているチームが一気にシード圏外になったり、逆に最下位からの優勝もあるかもしれません。駅伝の醍醐味がぶち壊しになる可能性は非常に高いです。
②TV的に単独走のフルマラソンはどうか?
最終区で単独走のフルマラソンをTVに流し続けることは絵的にどうなのでしょうか?2時間以上を最終区でしかも単独走に近い形になると思うので、絵的にはシュールです。
時間だけが長くなり、視聴者も離れていきそうです。
③道路交通上の問題
おそらく、相当な差がつくと思われますので、道路交通上の問題で厳しいと思います。1度スタートしてしまえば、繰り上げスタートはないわけですから、どんな状況であれ、本人の意思があれば完走まではさせることになると思います。足を痛めようが、体調が悪かろうが、走れる状況であればチームのためにゴールを目指すのが本能。3時間以上かかる選手も出てくるかもしれませんので、交通規制などが難しくなるでしょう。
④留学生問題
マラソンを専用で走る留学生を受け入れて、最終区を任せるというセオリーが出来上がる可能性があります。最終区は日本人限定にすればいいだけの話かもしれませんが、規制が無ければ最終区はマラソンランナー20名を生み出すどころか、20名のライバルを生み出す可能性もあるわけです。
現実的に不可能なのですが、以上の問題点を考えさせてもらいました。
増田明美さんは劇薬だけど面白いと言っていますが、マラソンと箱根駅伝を直接的に結びつけていくのは難しいのかなと思います。まず、関東の大学限定になってしまいますからね。
むしろ駅伝よりも関東インカレなどの地区インカレのハーフマラソンなどを昔のように30kmにするなど、個人種目の距離を少しづつ増やしていくことのほうが、強化につながるかもしれません。
今回、女子マラソンはスズキ浜松ACの安藤選手と清田選手が素晴らしい走りを見せて脚光を浴びました。
男子マラソン界はまだ低迷が続いていますが、過去の実績や経験などを度外視して、大胆な事が出来る指導者が必要なのかもしれません。年齢や経験、実績にとらわれずに様々なことにチャレンジさせてもらえる環境が今の日本には一番必要なのかもしれません。
「マラソンをやるにはこうしなきゃならない」という発想から変えていかなければならないかもしれませんね。
それを教えてくれているのが川内選手の存在なのかもしれませんね。
設楽啓太がコニカミノルタをまさかの退社! 東京オリンピックへ向けて環境を変えてリスタートか!?
ブログはだいぶお休みさせていただいていました。仕事や家庭の都合などもあり、3月は火の車でした....4月中旬からはまた、心機一転、まめにブログを更新していければなと思います。
設楽啓太選手がコニカミノルタを退社しました。実業団に行ってからはなかなか結果が出ていなかったので心配していましたが、話し合いの末、退部・退社という運びになったようです。しかし、心機一転、環境を変えてリスタートしたいとのことなので、前向きな退社ということになりそうです。今後について少し考えてみました。
移籍は大丈夫か?
コニカミノルタとの話し合いもきちんと行われているようで、移籍に必要な「退部証明書」も発行されるということなので、一安心です。実は移籍をするにあたって一番重要となるのは「退部証明書」のような、所属していた実業団が他の実業団に移籍しても良いという「証明書」です。これが円満退社じゃない場合は、発行してもらうことが出来ず、退社しても他の実業団に移ることが出来ないということがあります。(あるようです)
恐らく青山学院大学で練習している梶原選手が、陸協登録でチームに所属していないのはそのためだと思います。
移籍先は?
移籍先はまだ、未定ですが、設楽啓太選手クラスであれば欲しい実業団はたくさんあるでしょう。弟である悠太選手のいるHONDAへ移籍して、またannbat2人で切磋琢磨する姿も見てみたい気がします。(個人的な意見です)
実業団に所属しない可能性は?
実業団に所属せずにスポンサーなどを募って競技を続ける可能性もゼロではありません。設楽啓太選手と言えば、東洋大学時代の活躍が一番記憶に残っており、酒井監督との相性も非常に良かったように感じます。初心に返り、東洋大学で酒井監督に指導してもらいながら走るという選択肢も一つではないでしょうか。(スポンサー契約しながら)
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ということで勝手に設楽啓太選手の今後について考えてみました。正直なところ最初に所属した実業団で活躍することが一番いいのでしょうが、実業団の選手を見ているとなかなか難しいのが現状だと思います。
実業団選手の伸び悩みは、世間では箱根駅伝による「燃え尽き症候群」とよく言われています。確かに実業団の世界は、箱根駅伝がある大学の世界と比べると華やかさに欠け、大学時代からギャップを感じてしまい、モチベーションが上がらないなどが確かにあると思います。
しかし、一番の原因は大学での「練習がどうであったか?」「その選手の性格はどうなのか?」「どんな特徴があるのか?」そして何よりも大学で「どういう過程で強くなったのか?」というところが、上手く大学から実業団に引き継がれていないような気がします。その結果、実業団の練習が合わずに本来の力が発揮できない選手が出てきてしまい、競技能力が伸びずに辞めてしまったり、移籍を考える選手が出てくるのではないかと思います。
もっと大学の指導者とコミュニケーションを取り、全員同じような練習を行わず、個々の能力、個性を生かすようなことをしていかないとこれからも大学卒業後に伸び悩む選手が出てくるのではないかと思います。
話は脱線しましたが、新たなスタートを切る、設楽啓太選手の復活を期待しています!!
神奈川大学の鈴木健吾が強すぎる!! 箱根駅伝2区区間賞から勢いが止まらない!
日本学生ハーフマラソンで、鈴木健吾選手が他の選手を圧倒する走りで優勝!!見事にユニバーシアード代表に選出されました。それにしても強かった!今年の学生長距離界の話題の中心となることは間違いないでしょう。
ということで、大学に入学してからの鈴木選手の戦歴をまとめて見ました。
【大学1年】
第91回箱根駅伝予選会
33位 1時間00分38秒
1年生ながらしっかりと20kmに対応し、33位と1年生ながら素晴らしい成績で走っています。1年目から距離への適正が伺えます。
第91回箱根駅伝
6区 区間19位 1時間02分42秒
初めての箱根駅伝は6区で出場も区間19位という結果に。もともと下り坂があまり得意ではなかったということですが、箱根の洗礼を受けています。
【大学2年】
第47回全日本大学駅伝予選会
4組 5位 29分09秒04
2年生で、プレッシャーのかかる全日本大学駅伝会の最終組で、5位と素晴らしい走りを見せています。このころから少しずつ大器の片鱗を見せ始めています。
第92回箱根駅伝予選会
9位 59分44秒
2年生ながら60分切と早くも各大学のエース級と戦える力をつけています。このころから注目の選手となっていきます。
第47回全日本大学駅伝
1区 区間8位 43分28秒
各大学のエース級が集まった1区で区間8位という好成績。このコースは起伏も多く、難しいコースなのですが、しっかりとまとめています。起伏への適性が伺えます。
第92回箱根駅伝
2区 区間14位 1時間10分20秒
箱根駅伝での走りに期待が集まりましたが、1区が大きく出遅れてしまったこともあり、本来の力を発揮することが出来ませんでした。しかし、この2区を経験したことがのちに大きな財産となります。
【大学3年】
関東インカレ
10000m 3位 28分50秒13
一色選手(青山学院)、中谷選手(駒澤大学)という大学長距離界のトップレベルの選手と互角の戦いを演じます。このころから各大学から一目置かれる選手になります。
第48回全日本大学駅伝予選
4位 29分08秒40(日本人トップ)
非常に熱いコンディションでしたが、果敢に留学生に食らいつき日本人トップとなります。チームは残念ながら、予選を通過することが出来ませんでしたが、鈴木選手の強さが際立つ結果となりました。
第93回箱根駅伝予選会
3位 58分43秒(日本人トップ)
気象条件もそれほどよくなかったのですが、圧巻の走りを見せます。昭和記念公園内の起伏に入ると他の日本人選手を寄せ付けない走りで日本人トップとなります。一気に大学長距離界注目の選手となります。
第93回箱根駅伝
2区 区間賞 1時間07分17秒
予選会でも素晴らしい走りを見せ、満を持して出場した箱根駅伝。ここで圧巻の走りを見せます。途中でペースを一気に上げると他を寄せ付けない走りで区間賞を獲得。一躍、大学長距離界トップ選手として名を轟かせることとなります。
日本学生ハーフマラソン
1時間01分36秒(大会新記録)
箱根駅伝が終わり、注目度の高い中のレースとなりましたが、ここでも圧巻の走りを見せます。前半は工藤選手(駒澤大学)と先頭を引っ張りながらレースを進めていましたが、途中からペースを上げると誰もついていくことが出来ずに独走態勢に!2位の工藤選手に40秒の差をつけて見事大会新記録で優勝しました。
以上が鈴木健吾選手の主要大会(すべてではないですが)の成績です。
正直、安定感が非常に高く、3年生になってからは驚異的に力をつけています。3年目の箱根駅伝、日本学生ハーフマラソンの走りを見ていると、4年目のシーズンは、学生長距離界においては、敵なしになるのではないかなと思います。
鈴木選手にはこれから学生長距離界だけでなく、将来は日本長距離界を背負って立つ選手へと成長してもらいたいですね!!