箱根駅伝予選 日本大学の武者監督「留学生が誤算」は本音が漏れただけ? 真意は!?
箱根駅伝予選会後の日本大学の武者監督の「留学生が誤算だった」という発言が各ネットで飛び交っており、叩かれていましたが、実際に留学生がいなかった場合、予選会の順位変動はどうなっていたのでしょうか。
※タイムは留学生のタイムを除き、11番目の選手のタイムを加算しました。
1位 帝京大学 10時間04分58秒
2位 大東文化大学 10時間05分45秒
3位 中央大学 10時間06分03秒
4位 拓殖大学 10時間07分15秒
5位 國學院大学 10時間07分35秒
6位 国士舘大学 10時間07分47秒
7位 城西大学 10時間08分50秒
8位 上武大学 10時間09分42秒
9位 山梨学院大学 10時間11分24秒
10位 東京国際大学 10時間12分27秒
11位 明治大学 10時間13分05秒
12位 専修大学 10時間13分40秒
13位 日本大学 10時間15分17秒
14位 創価大学 10時間16分19秒
15位 麗澤大学 10時間18分46秒
結局、通過校は変わらないという結果となりました。しかし、山梨学院大学は順位を大きく下げ、ボーダーラインまで落ちてしまい、選手層の薄さが伺えます。
明治大学は別として、専修大学も予選突破に大きく近づく結果となります。
武者監督の「留学生が誤算だった」発言に関してはかなり厳しい意見が飛び交っていますが、留学生を起用している大学のほとんどは貯金を作ってくることを期待していることは間違いないと思います。そしてそれを計算に入れながら戦術を立てていると思います。
思っていても発言しないだけであって、武者監督の発言が本当であってもそれは本音がこぼれてしまっただけの話であり、そこまで叩く必要性はないのではないかなと思います。日本人選手の頑張りが一歩及ばなかったことは事実であり、真摯に受け止めなければならないことかもしれませんが、留学生発言については多めに見てあげて欲しいと思います。
極論を言ってしまえば、留学生に期待することを辞めるのであれば、留学生を呼ぶという選択肢をなくせばいい話になってくると思うのですが…
世間では留学生が誤算とは何事か!日本人がしっかり走らないのが悪い!留学生に頼るな!ということなのでしょうけど。みんな本音は言いませんけど留学生のいるチームはかなり頼っていると思います。
明治大学も坂口選手が60分を切ることを計算に入れて、戦術を立てていた部分もあったと思いますが、「坂口が誤算だった」と監督が発言しなかっただけであり、本質はあまり変わらないと思います。
武者監督は本音と建て前を上手く分けて話すことが出来なかっただけだったと思うので、若い監督ですので、もう少し温かく見守ってあげて欲しいと思います。
青山学院大学の原監督も出雲駅伝終了後「1区が遅れて、それが誤算でしたが……でも、まぁそれも含めて駅伝なので……」と語っていたそうなので、武者監督が報道陣にどう話したかわかりませんが、「留学生が遅れて、それが誤算でしたが……でも、まぁそれも含めてチームなので……」といったら風向きが少しは変わったのかもしれません。
戦術はチームそれぞれです。稼ぐ選手も入れば耐える選手もいる。それも含めての総合力です。その戦術の中の一端を話したことによる誤解が今回の発言だったのではないかと思います。
第94回箱根駅伝予選会結果 帝京大学の総合力が光る!
コンディションが過去の予選会と比べても非常に良かったです。大方の見方通り、後半の落ち幅が少なくスピードレースとなりました。波乱も多くあった予選会を簡単に振り返ります。
10月14日号砲!第94回箱根駅伝予選会通過するのは!? 順位予想
いよいよ明日は箱根駅伝予選会が開催されます。この日の為に努力を重ねてきた選手の事を考えると全員走らせてあげたい気持ちですが、そこは勝負の世界!明日は悔いの残らないように選手たちには頑張ってもらいたいです。というわけで順位をざっくりと予想してみました。
エントリー一覧↧↧↧
http://www.kgrr.org/event/2017/kgrr/94hakone-yosenkai/94_yosenkai_entry.pdf
1位 大東文化大学
10時間08分10秒(±60秒)
昨年の日差しが強いコンディションでしっかりとトップ通過している経験は選手にとって自信でしょうし、昨年と同じパターンで行った10000mの記録会もしっかりと走れていることもやってきたことへの裏付けが出来ているような気がします。予選会への調整力もあり、どんなコンディションでも崩さず走ると思うので、トップ通過と予想しました。
2位 明治大学
10時間08分20秒(±60秒)
昨年、1年生ながらプレッシャーのかかる予選会でしっかりと走った2年生とエース坂口選手は強力。坂口選手が当日走らないということがなければ、今年もトップ通過を争うのではないでしょうか。唯一経験だけが不足していましたが、昨年の調整を見ているとしっかりと予選会に合わせていけそうです。
3位 帝京大学
10時間08分30秒(±60秒)
久しぶりの予選会となりますが、問題はないでしょう。総合力的にはトップ通過してもおかしくはないのですが、中野監督の事なので、確実に通過する戦術を取ってくると思います。叩き上げの選手も多く、どんなコンディションでも大崩することはないでしょう。
4位 山梨学院大学
10時間09分10秒(±90秒)
留学生と日本人エースである程度貯金をつくることが見込まれ、あとは新戦力が無理せずにペース走をすれば、上位通過が出来ると思います。問題は主力選手に故障が発生して出走出来ないなどアクシデントが起きないことだけだと思います。
5位 國學院大學
10時間11分10秒(±90秒)
総合力を考えると3位以内を狙ってもいいと思うのですが、近年、予選会にピークが合わない選手もいることからこの順位で予想。前田監督のことなので冒険せずにしっかりと戦術を立てて、確実に通過することを選択してくると思います。
6位 拓殖大学
10時間11分20秒(±120秒)
主力選手にアクシデントが発生すると、ひとたびボーダー争いまで巻き込まれる可能性がありますが、現状では大丈夫だと見ています。長い距離になれば力を発揮するチームだけに真ん中ぐらいの順位で堅実に通過すると予想。
7位 創価大学
10時間12分00秒(±60秒)
一部、主力選手がエントリーされていないのが不安ですが、戦術や留学生のアドバンテージなども考えてしっかりと通過してくると予想。暑くなってもしっかりと力を発揮できることが強みです。当日、日差しが出て暑くなるようだと面白い。
8位 上武大学
10時間12分30秒(±60秒)
予選会を通過する為に前期から20kmをしっかりと意識してチームを作ってきた印象です。昨年のチームと変わらないくらいの戦力は整っていると思います。花田監督時代から引き継がれている予選会への調整力と戦術が今回の予選会でも発揮されると予想。
9位 城西大学
10時間13分30秒(±150秒)
通過は濃厚と思っていたのですが、過去の結果なども加味してシュミレーションしてみたらこの順位に。爆発力がある反面、脆さもあるチームですので、通過ラインでの勝負になると予想。
10位 中央大学
10時間13分50秒(±150秒)
昨年よりもチーム状況は良く、通過の可能性は高いのですが、シュミレーションしてみたらこの順位に。10000mまでなら読める選手が多いのですが、20kmになると確実に計算できる選手が少ない気がします。ただ、通過するだけの力は十分にあります。2年目の藤原監督の戦術と期待の1年生の走りに期待したい。
10位 国士舘大学
10時間13分50秒(±120秒)
こちらも戦力が読みづらいのですが、住吉選手を中心にハマれば突破は十分に可能だと思います。添田監督になってからチーム戦では思わぬ力を発揮してきますので、通過ラインでの戦いが予想されます。
12位 東京国際大学
10時間14分30秒(±180秒)
通過するだけの戦力はあるような気がするのですが、過去2年間の成績を見ていると非常に読みづらいです。ただ、今回は中間層の選手などを考えると少し厳しいかもしれないと思います。暑さにあまり強くないイメージなので、当日、条件が良くなるとハマる選手が多く出て面白いかもしれません。
13位 日本大学
10時間15分00秒(±180秒)
チームとしての調子は良さそうなのですが、日本人選手で稼げる選手が見当たらず、パトリック選手に頼らないといけない状況は変わりません。もっとも大胆な戦術でも取ってくると通過の可能性が見えてくると思います。パトリック選手以外は全員で61分30秒のペース走を行い、全員が61分30秒~61分50秒でまとめ、パトリック選手が58分30秒で走ると間違いなく通過します。
順位予想は10位が2つになってしまいましたが、中大が優勢かなと思っています。上記の予想は気象条件を普通と考えて予想していますので、( )書きに±が書いてありますが、涼しい条件になると走れる大学はタイムを大きく短縮してくる可能性があります。ということで基本的には上記の予想で行きますが、当日の気象条件が天気予報通り、かなり涼しくて、雨が降るようなコンディションの場合も予想してみました。
1位 大東文化大学
2位 明治大学
3位 帝京大学
4位 國學院大學
5位 山梨学院大学
6位 城西大学
7位 創価大学
8位 中央大学
9位 拓殖大学
10位 日本大学
11位 上武大学
12位 東京国際大学
13位 国士舘大学
力のある上位チームの順位変動はなし。涼しくなると城西大学や中央大学のスピードランナーの後半の失速が最小限に抑えられ、順位を上げてくると予想。逆に暑くても涼しくてもあまり変わらなそうなのが、走り込みで選手を鍛えている拓殖大学や上武大学。この2校に関しては暑くなるコンディションのほうが有利となりそうなので、涼しいコンディションになると不利になる可能性あり。
2パターンの予想をさせて頂きましたが、スタートしてみないとどうなるかわからないのが予選会です。ただ、気象条件によって集団走のペース配分の変更など、指導者の当日の戦術にも注目したいところです。
ちなみに今のところ気温は15℃前後で小雨の予想。これは絶好のコンディションと言えそうです。日本人選手で60分切を果たす選手も15人~20人は出てくるのではないかと思います。涼しくなると後半の失速が少なくなると思いますので、留学生のアドバンテージの影響が少し弱くなるのかなと思います。
どのような結末が待ち受けているかはわかりませんが、選手たちの健闘を祈ります!
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激戦の10枠! 第94回箱根駅伝予選会 過去4年間のデータによる通過ラインとは?
過去4年間の箱根駅伝予選会のデータをもとに通過ラインはどれくらいなのか考察してみました。気象条件などで変わってくる面もあるかと思いますが、予選会突破ラインが見えてきます。昨年度は3年間で考えましたが、今年は昨年の記録も加味して過去4年間のデータより、通過ラインを考えてみました。
2016年
(左から順位、大学名、タイム)
1位 大東文化大学 10時間08分07秒
2位 明治大学 10時間08分17秒
3位 創価大学 10時間10分09秒
4位 法政大学 10時間10分18秒
5位 神奈川大学 10時間11分47秒
6位 上武大学 10時間12分12秒
7位 拓殖大学 10時間12分36秒
8位 國學院大學 10時間14分09秒
9位 国士舘大学 10時間14分45秒
10位 日本大学 10時間16分17秒
11位 中央大学 10時間17分01秒
12位 城西大学 10時間19分10秒
13位 東京農業大学 10時間20分50秒
14位 専修大学 10時間25分00秒
15位 東京国際大学 10時間25分29秒
昨年の予選会は日差しも強く、非常に暑く感じました。条件的には良かったと言える条件ではなかったと思います。20kmを60分切った選手は10名(留学生5名)となり、60分切の選手がここ数年で最も少ない年となりました。ボーダーラインの10位は10名平均61分38秒で走ることが求められます。しかし、9位から1分30秒開いていることからも、実質のボーダーラインは61分29秒あたりと推測されます。
2015年
(左から順位、大学名、タイム)
1位 日本大学 10時間06分00秒
2位 帝京大学 10時間07分20秒
3位 日本体育大学 10時間07分37秒
4位 順天堂大学 10時間07分58秒
5位 神奈川大学 10時間08分01秒
6位 拓殖大学 10時間08分36秒
7位 法政大学 10時間11分03秒
8位 中央大学 10時間11分32秒
9位 東京国際大学 10時間11分41秒
10位 上武大学 10時間12分04秒
11位 国士舘大学 10時間12分14秒
12位 東京農業大学 10時間12分57秒
13位 國學院大學 10時間13分28秒
14位 創価大学 10時間14分13秒
15位 専修大学 10時間16分29秒
この大会は非常に涼しく、条件が良かった印象です。20km60分を切った選手は16名(うち留学生3名)です。10位のボーダーラインを見てみると10時間12分04秒で1人辺りに平均すると61分12秒で走ることが求められます。
2014年
(左から順位、大学名、タイム)
1位 神奈川大学 10時間07分11秒
2位 國學院大學 10時間07分18秒
3位 東海大学 10時間07分31秒
4位 山梨学院大学 10時間07分57秒
5位 中央学院大学 10時間09分17秒
6位 上武大学 10時間10分20秒
7位 中央大学 10時間11分37秒
8位 順天堂大学 10時間11分55秒
9位 城西大学 10時間12分09秒
10位 創価大学 10時間14分03秒
11位 東京農業大学 10時間14分52秒
12位 法政大学 10時間16分53秒
13位 東京国際大学 10時間18分24秒
14位 平成国際大学 10時間22分19秒
15位 国士舘大学 10時間25分28秒
この時は日差しがあり、体感の気温が高めで、条件的にはそれほど良くなかった印象です。20km60分を切った選手は10名(うち留学生2名)です。暑さもあってか、60分切の選手が少ない印象です。10位のボーダーラインを見てみると10時間14分03秒で1人辺りに平均すると61分24秒で走ることが求められます。
しかし、9位から2分開いていることからも、実質のボーダーラインは61分12秒あたりと推測されます。暑さのせいか10以降のタイムが一気に落ちています。
2013年
(左から順位、大学名、タイム)
1位 東京農業大学 10時間04分35秒
2位 山梨学院大学 10時間05分33秒
3位 東海大学 10時間06分36秒
4位 神奈川大学 10時間07分32秒
5位 國學院大學 10時間08分30秒
6位 大東大学 10時間09分51秒
7位 専修大学 10時間09分56秒
8位 日本大学 10時間11分39秒
9位 拓殖大学 10時間11分53秒
10位 城西大学 10時間12分29秒
11位 上武大学 10時間14分05秒
12位 中央大学 10時間14分12秒
13位 国士舘大学 10時間16分54秒
14位 亜細亜大学 10時間21分29秒
15位 流通経済大学 10時間22分40秒
この時は気象条件も良く、創価大学や東京国際大学が、今ほど戦力が整っておらず、記念大会の増枠もあったため、余程の事がない限り、有力校は出場出来る状況でした。ですので、個人走をせずにガンガン走らせる大学もあったので、上位チームの総合タイムは高めです。20kmで60分を切ったのは19名(留学生4名)です。この時のボーダーラインは13位ですので10時間16分54秒です。1人辺りに平均すると61分42秒で走ることが求められます。しかし、10位の大学を見てみると10時間12分29秒ですので、やはり10番目の平均で61分12秒が求められます。
過去4大会の結果を見てみると気象条件に関わらず、10位のボーダーラインの平均はおおよそ、61分12秒が求められ、確実に通過することを考えたときに求められるタイムは平均して61分になるかなと思います。条件がかなり良くない場合に限り。61分25秒平均くらいで滑り込めるのかなと思います・
ちなみに20km60分切の学年の推移です(留学生は除く)
2016年(5名)
4年生 2名
3年生 2名
2年生 1名
1年生 0名
2015年(13名)
4年生 7名
3年生 3名
2年生 2名
1年生 1名
2014年(8名)
4年生 5名
3年生 2名
2年生 1名
1年生 0名
2013年(15名)
4年生 4名
3年生 7名
2年生 4名
1年生 0名
こうやってみると、やはり上級生の安定感が光ります。予選会など20kmを越えてくる大会で頼りになるのは、学年を重ねてしっかりと距離を踏んできた上級生ということになりそうです。
以上のデータから考えられることは、
確実に予選会を通過する為に求められる20kmの平均タイムは61分00秒。
一概には言えないが、距離を重ねてきた上級生が多くエントリーされているチームは、安定した走りが期待できる。
あくまで机上の空論ですので、予選会当日はどうなるかわかりませんが、参考になればと思います。
近づいてくる第94回箱根駅伝予選会! 改めて考える各大学の状況と注目選手!
いよいよ予選会が迫ってきました。オーダーなどを見ながら再度各大学の状況を考えてみました。個人的に注目している選手も書いてみましたので合わせてご覧ください。
最終的な順位予想は前日にしたいと思います。
※順不同
93回箱根予選 1位通過
49回全日本予選 4位通過
昨年の箱根駅伝予選会は下馬評を覆すトップ通過!さらに今年の全日本予選も下馬評は低いながらもしっかりと4位で通過するなど、予選会に関してのピーキングは素晴らしいものがあります。今年も昨年と同様の時期に10000mに出走して調子が良いところ見せているのと主力選手のエントリー漏れがないことからトップ通過有力でしょう。
注目選手:林日高選手
原選手、前田選手に隠れがちだが、長い距離では非常に面白い選手。日体大記録会でも終始先頭を引っ張る走りで大東文化を牽引しており、最終学年の今年は非常に面白い存在。
注目ルーキー:なし
49回全日本予選 6位通過
予選会で外すイメージがまったくなく、選手層から考えても通過は間違いなくしてくるでしょう。たたき上げの選手が多いため、大崩れする選手が少ないうえに昨年、箱根駅伝往路を沸かせた選手たちも更なる成長を遂げており、非常に面白いです。トップ通過争いを演じるのではないかと思います。
注目選手:平田幸四郎
昨年度はルーキーながら箱根駅伝9区に抜擢!堅実な走りを披露した。トラック以上にロードで力を発揮するタイプなので、2年目の今年は予選会からロードに平田ありを見せてもらいたい。帝京らしいコツコツ力をつけていくタイプなので今後に期待。
注目ルーキー:星岳
入学してからトラックの自己ベストを次々と更新!10000mは29分30秒まで力を伸ばした。長い距離は未知数だが、夏を越えて、20kmもしっかりと走れるようになっていると非常に面白い。
今年は昨年よりも選手層が薄い上に市谷選手、古賀選手など一部主力選手がエントリー漏れと厳しい状態。しかし、エースのニャイロ選手、上田選手、永戸選手は健在。よほどのことがない限り通過は間違いないでしょう。新戦力がこのプレッシャーのかかる舞台で何人好走するかが予選会突破と本戦での戦いに大きく影響しそうです。
注目選手:永戸聖
昨年、駅伝デビューを果たすとその勢いに乗り、しっかりと山梨学院の主力選手へと成長しました。山梨学院の日本人選手は上田選手が一番注目されていると思いますが、チーム日本人トップは永戸選手が来る気がします。
注目ルーキー:なし
93回箱根予選 2位通過
49回全日本予選 7位通過
戦力的には通過間違いないのでしょうが、ピーキングにやや問題ありか。昨年は4年生がチームを引っ張っていましたが、今年は4年生不在ということでチーム力という点に置いては少し不安を感じさせます。ただ、戦力的には間違いなく通過ラインにいると思うので大丈夫でしょう。ただし、坂口選手など貯金を作れる選手が故障などで外れると一気に厳しくなる可能性もあります。
注目選手:坂口裕之
血液の病気を乗り越えて、今年の全日本予選では最終組で見事に日本人トップの快走!箱根予選にも期待がかかります。4年生が不在ということもありますので、坂口選手を中心にどうチームがまとまるかも鍵となりそう。
注目ルーキー:前田瞬平
倉敷高校初優勝を決定づけた、全国高校駅伝4区での快走はまだ記憶に新しいところ。入学してからまだ大きな結果を出してはいませんが、ロードに強い選手ですので、予選会で快走して、一躍脚光を浴びる可能性もあり。
93回箱根予選 8位通過
49回全日本予選 3位通過
戦力的には通過は間違いないと思いますが、ここ2年間は予選会との相性があまり良くありません。抜群の安定感を誇る熊耳選手がエントリー漏れと少し不安が残りますが、残りのエントリー選手が万全の状況なら面白い。向選手が予選会時期に調子が合わないことが多いので、今年は日本人トップ争いをしてもらいたいところです。
注目選手:浦野雄平
前期、國學院でも最も目立った選手でしょう。積極的な走りでトラックレースでは自己ベストを連発!チームを鼓舞しました。トラックの勢いそのままにロードでも強さを発揮してもらいたい。
注目ルーキー:なし
93回箱根予選 12位落選
49回全日本予選 9位通過
昨年はまさかの予選落ちをしてしまいましたが、今年は戦力を見る限り通過はしてくると思います。ただ、全日本予選もギリギリの9位通過と予選会関係は少し苦手としているイメージです。ただ、本戦に出場すると予選の結果以上の走りを見せることが多い城西大学ですので、なんとか予選会を通過したいところ
注目選手:菅真大
1年目から長い距離で頭角を現し、城西大学を引っ張ってきた選手。気づけばもう4年生。最終学年として懸ける想いは違うでしょうから得意のロードでの快走を期待したい!
注目ルーキー:なし
93回箱根予選 3位通過
49回全日本予選 11位落選
通過は堅いかと思っていましたが、米満選手、江藤選手、吉留選手が外れているのは不安材料の一つ。ムイル選手と大山選手が貯金を作り、あとは集団走で戦えば下位ではしっかりと通過することが出来るのではないかと思います。昨年の予選会はしっかりと戦術がハマり、今年の全日本予選も故障者続出の中で何とか合わせて、通過まで惜しいところまで行っていますのでピーキングは上手い方だと思います。
注目選手:大山憲明
インターハイチャンピオンもついに最終学年の4年生。長い距離はややムラがありますが、潜在能力はかなり高い。4年目の今年は主将としてチームを引っ張る立場となり、懸ける想いは違うと思うので、能力の爆発に期待したい!
注目ルーキーなし
93回箱根予選 7位通過
49回全日本予選 15位落選
苅田選手のエントリー漏れはありますが、デレセ選手、西選手、馬場選手、戸部選手が揃っていますので問題はないかと思います。他にも長い距離でしつこく走る選手が多いので、余程の事がない限り、通過は出来るかなと思います。ただ、最近、予選会との相性がよくないのが気になるところです。
注目選手:馬場祐輔
1年目、彗星のごとく現れた馬場選手ですが、2年目以降は少し足踏みが続いている状況。潜在能力は岡田監督のお墨付きで、非常に面白い選手。2年前に脚光を浴びた予選会で再び脚光を浴びたい!
注目ルーキー:清水崚汰
前期は全日本予選に起用されるなど期待されているルーキー。高校時代の実績はあまりないが、ロードに強く、すでにハーフマラソンの経験もあり。地獄の夏合宿を上手く乗り越えていれば予選会での快走もあるか!?
93回箱根予選 6位通過
49回全日本予選 19位落選
昨年は下馬評が低く、予選落ちが囁かれていましたが、見事に通過!予選会への戦術とピーキングの上手さを見せてくれました。今年も記録会などを見ると調子は良さそうで、エース格の井上選手、坂本選手も良さそう。当日の気象条件などもありますが、条件が悪くなればなるほど上武大学通過の確立が上がりそうです。
注目選手:大森樹
高校時代は3000mSC中心の選手でしたが、現在はチームの中心選手。井上選手、坂本選手が抜ける来年は太田黒選手とチームを引っ張っていく存在になることは間違いないでしょう。今年の記録会などを見ていると調子が上がっており、予選会で化ける可能性あり。
注目ルーキー:なし
93回箱根予選 10位落選
49回全日本予選 12位落選
今年はある程度戦力が充実してきている。舟津選手も長い距離へ対応出来そうな目処が立っており、3年生の中山選手の成長が頼もしい。通過のポイントは中間層と1年生になるかと思います。確実に計算できそうな選手は堀尾選手、苗村選手、中山選手、舟津選手か。昨年次点で落ちているだけに今年は対策を十分に練ってくるでしょうから期待できると思います。
注目選手:中山顕
今年もっとも伸びた選手と言えると思います。そして何より安定感抜群!一般入試組から這い上がってきただけのことはあり、自分の立ち位置を作るべく必死で頑張ってきた成果が今の中山選手を作ってきた気がします。予選会で堀尾選手、舟津選手を差し置いて脚光を浴びる可能性あり。
注目ルーキー:畝拓夢
倉敷高校の全国高校駅伝初優勝メンバー。高校時代から実績があり、走りを見ている限り長い距離にも難なく対応出来そう。中大復活のキーマンとなりそうです。
93回箱根予選 15位落選
49回全日本予選 14位落選
戦力的には上位通過はなくとも下位通過は可能だと思います。ただ、ピーキングの問題ややはり、一部戦力が欠けていることからギリギリのラインかなと思います。昨年の失敗や今年の全日本予選を見ていると予想するには難しいところです。
注目選手:伊藤達彦
前期に10000m28分台を出し、注目を浴びました。1年生であった昨年の予選会も無難に走っており、走力のついた2年目は10000mの持ちタイムに負けないような走りが期待されます。通過するには伊藤選手の快走は必須!
注目ルーキー:渡邊和也
実業団から入学したオールドルーキー。過去の実績は素晴らしいものがありますが果たしてどうか。日体大記録会の走りを見た感じ、外れると思っていただけに驚き。新人ながらベテランの調整力をどう見せてくれるのか。
93回箱根予選 9位通過
49回全日本予選 13位落選
正直、戦力的に読みづらい印象です。総合力的にはボーダーラインギリギリと言ったところでしょうか。ポイントは留学生のギトンガ選手。生活環境に慣れていないのかトラックレースで結果は残していませんが、ロードはどうか?
注目選手:住吉秀昭
1年目からチームを牽引してきた住吉選手も3年生。今年もチームのエースとしてチームを引っ張ります。年々、走力もついてきて今年は日本人トップ争いを演じてもらいたい。チーム通過にも住吉選手の走りが大きな鍵となりそうです。
注目ルーキー:ポール・ギトンガ
未知数の一言ですが、予選会で突然快走する可能性もあり、留学生の中でダークホース的な存在です。
93回箱根予選 10位通過
49回全日本予選 16位落選
なんだかんだ言われながら通過してきた全日本予選会も今年はついに落選。荻野選手、石川選手に続く日本人エースも出てこず、チームは岐路に立たされています。日体大記録会を見る限り仕上がりはまずまずですが、誰も失敗が許される状況ではありません。そのプレッシャーに耐えることが出来るのか。通過ギリギリの闘いになる事は間違いないと思います。
注目選手:川口賢人
今年の箱根駅伝5区で快走を見せてくれた川口選手。ロード適性があり、後半アップダウンのある予選会のコースも適性がありそう。卒業した石川選手の穴を埋めるくらいに成長していれば突破が見えてくる。
注目ルーキー:武田悠太郎
前期は1年生ながら関東インカレでハーフマラソンに出場するなど期待の選手。夏を越えて成長していれば前期のハーフマラソンの経験が活きてきそう。もともと期待されて入学してきた選手ですので、予選会でブレークしてチームの通過に貢献したい。
以上、出場を争うであろう13校について書かせていただきました。予選会もいよいよ近づいてきてドキドキですね!
絶対王者青山学院を破り、出雲駅伝は東海大学が制する!!
ほぼ、予想通りの2強争いとなりましたが、出雲駅伝を制したのは東海大学でした!以下関東の大学のみ簡単にコメントです。
優勝 東海大学
予想通り強かったです!1区阪口選手が積極的な走りを見せ1位でタスキを繋ぐと舘澤選手が勢いを加速!3区で松尾選手が順位を落としますがしっかりと粘り4区へ。ここからの3区間が非常に強かった。鬼塚選手が後続を引き離す区間賞の走りを見せると続く5区の三上選手も区間賞!さらに6区の關選手も落ち着いた走りで唯一30分を切る走りで3区間連続区間賞を達成!見事に優勝を果たしました。
2位 青山学院大学
終盤まで優勝争いを繰り広げていたのですが、4区と5区で離されてしまったのが、非常に痛かった。6区の橋詰選手はオーバーペース気味で突っ込んで入り、後半は失速してしまいましたが、絶対に優勝する!という強い気持ちが伝わってきました。
タラればですが、1区の梶谷選手がもう少し粘れていたら2区の田村選手が良かっただけに3区の下田選手で少し貯金を作ることが出来たかもしれません。
3位 日本体育大学
これぞ駅伝という走りを見せてくれました。1区~6区まで取りこぼしのない素晴らしい駅伝でした。1区の吉田選手が6位で滑り出すと6位前後でしっかりとレースを進めて、5区の富安選手と6区の辻野選手の4年生コンビが3位まで順位をあげました。全日本大学駅伝に出場できないのは残念ですが、しっかりと存在感を示しました。
4位 順天堂大学
1区と2区の1年生コンビが大きく出遅れましたが、3区の塩尻選手が区間賞の走りで一気にチームの流れを引き寄せると、4区栃木選手、5区野田選手がその流れを加速し、6区の橋本選手が会心の走り!スタートで15位だった順位はいつの間にか4位にスターターを誰にするのかという課題は残りましたが、大エースの存在感と流れに乗った時の順大の強さが光りました。
5位 東洋大学
1区の西山選手が5位で滑り出すと2区の相澤選手がしっかりつなぎ3区の山本選手が総合2位まで順位を上げる快走!しかし東洋大学にとってここまでは想定内のはず。4区~6区の選手がどれだけ走るかを試したかったはず。4区の吉川選手こそ好走しましたが、5区と6区は課題の残る走りに。
6位 神奈川大学
1区から4区まで非常に見せ場を作ってくれました。鈴木健吾選手抜きでこれだけ見せ場を作れるので、エースが戻ってきたらさらに面白い展開となりそうです。3区の鈴木祐選手は少しオーバーペース気味。6区の大塚選手は脱水症状ともう少し頑張れた部分もあったかもしれませんが、鈴木健吾選手が戻ってくるであろう全日本に期待したいです。
7位 駒澤大学
1区で大きく出遅れましたが、2区以降はある程度安定した走りを見せていました。工藤選手、片西選手はユニバーシアード以降調子が上がっていない様で、今後の復調に期待。堀合選手、小原選手がしっかりと走れたことは大きな収穫だったと思います。また、今年は駅伝で下選手がブレイクするかもしれません。
8位 中央学院大学
1区で大森選手が3位で滑りだすと4区まで非常に見せ場を作ってくれました。3区の高砂選手がまだ万全ではない様で、あそこでもう少し頑張れればもう少し面白かったかもしれません。廣選手の成長や1年生の高橋選手がしっかりと走れたなど収穫もあった反面、6区福岡選手の大ブレーキなど課題は残ります。
9位 早稲田大学
1区は太田選手が7位と無難に切り抜けたのですが、3区の永山選手と4区の新迫選手が今一つでした。4年生がしっかりと走れていたのは収穫で、永山選手と新迫選手が復調すればしっかりと戦えそうです。特にの全日本での頑張りに期待したい。
棄権 法政大学
1区の坂東選手が出遅れるも3区の青木選手が区間4位の快走で追い上げ、ここから勝負というところで4区の強矢選手がまさかの棄権…青木選手が主要区間で使えそうな目処が立ったことが収穫でしたが、チームとしては残念な結果となりました。
総括
今年は例年より暑くなったことにより脱水症状などになった選手が多くいたようです。過度な緊張なども脱水を促進させた要因の一つだったかもしれません。そんな条件下の中、安定した力を全員が発揮した東海大学はやはり強かったです。青山学院大学も敗れはしましたが、今回は神林選手の起用や6区に橋詰選手を使うなど勝つ以上に先を見据えているオーダーでしたので、この先は侮れません。やはり全日本大学駅伝もこの2強が有力大学になるかなと思います。
また、要注意チームとしては全日本までには鈴木健吾選手が戻ってくるであろう神奈川大学で、エースが入ることによりチームはガラッと変わってくると思います。