本当に2強対決? 出雲駅伝、箱根予選会を終えて箱根駅伝の構図を考える。
箱根駅伝予選会も終わり、第94回箱根駅伝への出場校がすべて出そろいました。出雲駅伝は東海大学が制し、世間の注目は青山学院大学VS東海大学という構図が出来上がっています。果たしてこの2校に割って入る大学はないのでしょうか?少し考えてみました。
優勝候補
出雲駅伝では負けたとはいえ、優勝候補筆頭は間違いなく青山学院となるでしょう。今年の出雲駅伝は負けましたが、短い距離への準備はそこまでしていなかった印象で、全日本大学駅伝、箱根駅伝だけを見据えているように感じました。もしかしたら箱根駅伝1本に照準を絞っているような気もします。全日本大学駅伝で負けるようなことがあっても箱根駅伝はしっかりと合わせてくると思います。
箱根駅伝のポイント
①エース田村選手、下田選手をどう使うか
田村選手は絶対的な走力がありますが、暑さにあまり強くない。下田選手は暑さに強く単独走が得意。この2人をどう起用するかがポイントとなりそうです。
田村選手をエース区間の2区に使うのがオーソドックスかもしれませんが、1区で逃げる奇襲作戦も面白い。下田選手も2区候補ですが、差がつきやすい復路の8区で起用出来ると復路で勝負出来て面白い。果たしてどう起用されるか
②3区は誰が起用されるか
青山学院は近年、この3区が大きなポイント区間となっています。秋山選手の3区で先頭に立つというのが勝ちパターンでした。その秋山選手が卒業して、誰がこの3区を任されるのかが、勝負を左右しそうです。個人的には鈴木塁人選手か橋詰選手あたりが攻撃的で下り基調のコースに向いているのではと思っています。
③5区は繋ぎか攻めるか?
昨年の5区は貞永選手が無難に走るスタイルでしたが、今年は勝負できる選手がいるのかどうか?6区が小野田選手でアドバンテージが作れることが予想されるので守りの5区ではなく、攻めの5区に変えることが出来ると面白い。
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出雲駅伝は勝つべくして勝った東海大学。三大駅伝制覇を狙える唯一のチームです。高校時代から実績のある選手がほとんどで選手層は非常に厚く、こちらも優勝候補筆頭と言えるでしょう。全日本大学駅伝も優勝候補です。問題があるとすれば、箱根駅伝の距離と適材適所に区間配置することが出来るのかだと思います。ハマれば一気に行く可能性も秘めています。
箱根駅伝のポイント
①最上級生の走り
2年生ばかりが目立っていますが、昨年度も長い距離で頼もしかったのは4年生でした。今年も川端選手、春日選手、國行選手など力のある4年生がいます。この4年生たちがどのように起用されるがポイントとなりそうです。おそらく昨年と同様に後半区間が予想されます。川端選手、國行選手は高島平の20kmで60分を切っており、ますます最上級生へのウェイトが高まりそうです。
②ジョーカー鬼塚選手の起用法
出雲駅伝で優勝を決定づけたのは4区鬼塚選手の快走でした。昨年は不動のスターターでしたが、阪口選手の成長により、鬼塚選手がどの区間でも行ける状況が出来ています。走り方などを見ていると3区が向いているような気がして、1区阪口、2区關、3区鬼塚と繋ぐことが出来れば3区終了時点でトップに立てる可能性は十分高いでしょう。また、往路に使わず復路に使うのも面白いかもしれません。
③5区を任せられる選手
昨年は舘澤選手が走りましたが、今年は違う選手が上りそうです。この区間に計算できる選手を置くことが出来るかどうかは箱根駅伝優勝を目指すには必須となります。走力の高い選手は非常に多いのですが、上りに抜群の適性を持った選手を起用することが出来るかも大きなポイントとなりそうです。
箱根駅伝は全区間が20kmを越え、なおかつ5区と6区という特殊区間がありますので、単純に持ちタイム=力とはなりません。しかし、世間が騒ぐように現状であれば、青山学院大学と東海大学が頭一つ抜けている状況には変わりないと思います。ただ、この2校に割って入る可能性がある大学があるとすれば神奈川大学になると思います。
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前期からチームが波に乗り、エース抜きの出雲駅伝でも途中まで健闘を見せた。エースの鈴木健吾選手は強力で、エースが入ったチームは出雲駅伝の時とは比べ物にならないくらいに強くなりそうです。1区~3区で勢いに乗れれば2強にしっかり食らいついていける可能性を秘めています。
箱根駅伝のポイント
①3区と5区の選手は?
昨年は1区の山藤選手、2区の鈴木健吾選手で一気に先頭を奪うことに成功しました。しかし、3区と5区がウィークポイントとなり、一気に順位を落としてしまいました。逆に考えると3区と5区に強力な選手を配置することが出来れば、往路優勝を狙えるということです。今年はかなり成長した選手たちがいますので、この区間にどの選手が配置されるかがポイントとなりそうです。
というわけで2強+1の構図が成り立つのではないかと考えています。しかし、正直なところ2強以外は紙一重で、どこがシードを獲得してもおかしくない状況です。
全日本大学駅伝が終わったら再び、全出場大学について書きたいと思います。